2020年5月7日木曜日

水商売の会社

会社宛に、ピーステックという水を販売する会社からDMが届いた。
内容は、
・消毒液を販売している
・アルコール不使用を謳っている
・除菌力はアルコールより優れている
・消臭効果もある
というもの。
なのに、消毒効果を示す物質を言及していない。というか、一カ所だけ書いているが、何なのか分かりづらい。
まんま来たDMがウェブにあったので以下に貼る。
https://peacetech-co.com/pdf/pamphlet-micro.pdf
さて、どこに書いてあるだろう。
「ミクロテクとの主成分(HOCL)が」
というところのみである。
HOCLも言及されていない。このHOCLは、次亜塩素酸である。
食品添加物で精製した、とあるが、恐らくこれは生成の間違いで、次亜塩素酸ナトリウムから作ったのだろう。
また、弱酸性と書かれているので、次亜塩素酸ナトリウム水溶液と、塩酸を掛け合わせて生成したものと思われる。
もちろんアルコールより高い除菌効果を発揮し、消臭効果も有意にある、ただこの商品、価格が高すぎる。

びっくりしたのは、50ppmの次亜塩素酸水を36L作るのに21円しかかからないのに、こちらの商品は万単位で要求してくる。
流石にドン引きである。これなら、工業用の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を買うなり(20Lで3000円、高くても5000円)、
ハイターE(業務用ハイター)なら5Lで800円https://www.kao.co.jp/pro/product/detail/1770.htmlである。
ハイターEにはSDSがあるので、濃度も心配ないだろう。
これに、簡易版高濃度残留塩素検出キット(鈴研で3000円程度)https://www.suzuken-ltd.co.jp/と炭酸水、ペットボトル2本とメスシリンダー(1000円のPPのものでいい)を買えば、中和法で微酸性次亜塩素酸水を作り放題である。
更に、残留塩素検出キットもあるので、濃度や有効期限は可視化できる。中和法なので、炭酸をけちらずざばざば入れておけばpHを測る必要は特にない(心配なら買っても良いが、ph計測紙も数百円の安いもので十分である)。
1Lの次亜塩素酸ナトリウム水溶液6%から、50ppmの次亜塩素酸水を何L生成できるかというと、超ざっくりで、1000リットル近く作ることが出来る。
酸性に弱酸性である必要は全くない(むしろ中性寄りの微酸性の方が使いやすい)ので、尚更都合が良い。
強いて言えば、この商品は手間暇を金で買うタイプのものだといえるのだけれども、なかなかな商売である。
今の商売を辞めたら、こんな水商売するのも良いかもしれない。
水素水のようにだまくらかしてはいない。ただただ高いだけなのだから。

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