フレデリックは賢いという記事を見た。
これは本当にその通りで、吃驚するくらい流行を分析してモノを作ってる。
ミニアルバム「TOGENKYO」は「流行は巡る」を体現したかのように、80年代あたりのビートを現代にアレンジして持ってきてる。
歌詞も秀逸で、バンドとしてはほぼ死角が無い。あとは運。
こればっかりは分からない。どんな良いバンドでも、運が無いと売れないからである。
仕組みで売ることも出来るが、最終的にはアイドルみたいに体系的な売り方をしないと難しい。
まあ、それはそれとして、フレデリックの音響について。
フレデリック=中毒性とよく書かれることについて。
これは、バンド自体が中毒性を狙ってるから。
何か癖になる!ではなくて、完全に狙ってやってるから凄い。
MVはリピート、構図はFIX(からのズームインアウトも)で徹底して刷り込み。
ダンスも複雑な動作を入れずに、全編通さずサビのみだったり、「この曲はこの動作」で決め込んで作っている(勿論監督によって違うけれども、逆にこれだけ意図を合わせられているのが凄い)。
何より音作り。
ボーカルラインはサブリミナルを多用して、印象が薄くなりがちなABメロはディレイさせて残すようにしたり、ショットコールはチャンネルを敢えて分けて(また、逆に同じチャネルで)入れ込んでたりする。
ヘミシンクも取り入れてる感じがするが、これは楽器がそういうものだから敢えて書く必要は無い気はする。
ボーカルディレイは本当に脱帽。この手があったか!と。
余韻をつけるためにディレイで残しておくことは良くあるけれども、絶対そうじゃない入れ方。しかも絶妙なずれ感で、絶対嫌味にはならず、普通に聞いている分には絶対気付かない(因みに、ほぼほぼ全ての曲で使われている)。
そして恐ろしいのが、メインボーカルも、裏ありきで意図して歌ってるところ。裏と表、二つで一つになるようにしてる(特にTOGENKYOは洗練されてきている)。
これはミキサーがこうしているのかもしれないけど、良くやるなあ本当に。
感心しか出来ない。
今回たまたま良く聞いてみようと思い立ったから気付いたようなモノ。
色んな驚きをくれるフレデリックにはもっと頑張って貰いたいなあ。
特に突然消えるのだけは勘弁・・・最近聴く音楽が無くて辛いので。
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