2020年6月16日火曜日

中和法を用いた次亜塩素酸水の残留塩素濃度を追う実験(何日後まで有効残留塩素濃度を維持できるのか) 鈴研 アクア・ハイ

簡易的な残留塩素測定器を手に入れたので、簡易的ながらこれを使って、中和法を用いた次亜塩素酸水が、一体いつまで使い続けられるのかの実験をしようと思う。

前提
次亜塩素酸水の作り方は中和法で、次亜塩素酸ナトリウム6%水溶液を、段階的に薄めて、最終的には炭酸水で炭酸と反応させて作成したもの。
https://blog.goo.ne.jp/nakama_1947/e/4a792172d15d4d225381ef7e9473582e

https://blog.goo.ne.jp/nakama_1947/e/1443fb19da041064d73b8c365df7590c
を参考。

実験材料としたのは、
  • 上記で作成した100ppm程度を目標とした次亜塩素酸水
  • 参考ページでの2液目(炭酸で中和する段階)で250ppmを狙った次亜塩素酸水
  •  簡易残留塩素測定器(鈴研/アクア・ハイ 試薬は超高濃度用No.10
保存環境は
  • 屋内
  • 日陰(但し遮光無し)
  • ボトルはファブリーズの白ボトルを水で洗浄したもの(100ppm)
  • 2lの遮光瓶(250ppm)

 この簡易残留塩素測定器は、10/30/50/100/200/300/600ppmを試薬の色反応で測定するタイプなので、厳密ではない。ただ、消毒液としての限界を30ppmと仮定して、濃度100ppmから50ppmまで(20ppmまではマージンとする)測れれば問題無いとする。
同梱試薬は25gで、一回0.2g使用なので100回以上測れる。お得。

以下、3~1週間ごとに測定することにする。

4/30
いきなりだけれども、100ppmを目標に作っていた次亜塩素酸水なのだけれども、試薬を入れてみたら100ppm以上200ppm未満の色だった。そもそも濃く作ってしまっているようである。
250ppmを目標にした方は、 200ppm以上300ppm未満の色なので、狙った濃さのように思える(が、上記のようなので、恐らく250よりも濃いのだろう)

5/7追記
次亜塩素酸水100PPMを、水溶液A、250PPMを水溶液Bとすることにする。

水溶液Aは、丁度100PPM位の色味を指していた。
水溶液Bは、200PPM位の色味を指していた。
両方とも50PPM程度下がったことになるが、遮光瓶に入れていた水溶液Bも下がっているのは驚きである。
やはり濃度が高い方が、早く下がっていくということなのだろう。
水溶液Aが丁度100PPMくらいだったので、ここからは頻度を上げて計測することにする。
また、意味があるかどうかは分からないが、試薬を入れた溶液も取っておくことにする。
瓶を6個買ったので、3日分はストックできることになる(試薬を入れた後、放置したら色味は変わるのだろうか・・・?)

5/11追記
水溶液Aも水溶液Bも変わらずの塩素残量に見える。
ここからTDSも計測することにした。環境は深型シャーレに300mlずつ移した。蓋はシャーレなので密閉ではない(残留塩素は前提と変わらずで計測する)。
Aは約150ppm、Bは約400ppmである。既に数値がおかしいのは中華製の御愛嬌としたい。ぶっちゃけ測るたびに数値が変化するので、ざっくり平均がこのくらいである。 水道水で希釈しているので、水道水の残留物も加味しなければならない(が、水道水も85PPM程度でさらに計算が合わなくなる)。まあ、細かいことは気にせず、減少量のみ追うことにする。
使用したTDS測定器はhttps://www.amazon.co.jp/gp/product/B07NP11449/で、購入時価格は1700円。所謂貼牌なので、画像が同じなら中身も同じと推測されるので安い物を買えば良いと思う。

5/14追記
水溶液Aも水溶液Bも変わらずの塩素残量に見える。
TDSは、水溶液Aで140ppm、Bは350ppmである。
やはりこのTDSメーター、誤差が激しい気がする。ただ、然程数値的に変わりなくなので、このまま計測を続けようと思う。

6/16追記
前回から一月放置した「体」だが、実際は(5/26に)試薬で見てはいる。ただほぼ変化が無かったので、ここまで伸ばした次第。
色味としては、水溶液A、水溶液B共に変わらずに見えるが、今回新たに同濃度のものを作って比較したところ、若干色が薄くなっていることが見て取れた。その比較から察するに、恐らく水溶液Aは70ppm以上100ppm以下、水溶液Bは200ppm程度だろう。ここから急減刷る可能性は、今までの結果からあり得ないので、間違いなく普通の環境であれば、中和方を用いた次亜塩素酸水は2ヶ月間有効塩素濃度を維持出来ると言えるだろう。
TDSは、水溶液Aで131ppm、水溶液Bで324ppmだった。
こちらは若干謎めいていて、5/26のTDS計測値と比べて、水溶液Aは同一値、水溶液Bは増えていた(315ppm)。
混ぜ物をしない限り増えるはずが無いが、増えた原因として思い当たるのは、
・中華製の雑な計測だから
もしくは
・密閉容器では無いので、蒸発して濃度が上がった
のどちらかもしくは両方ではないかと推測できる。
TDS用の容器は、密閉容器では無く深型シャーレ、しかも空調が24Hかかり続ける場所なので、蒸発の可能性は高い。
ということはあまりTDSの値は信用できないことになるなあ・・・まあいいか・・・。

7/9
流石にこの辺で終ろうと思う。というのも、水溶液Bは使い続けているので(要は目減りしている)残りがないのである。
この時点で、水溶液Aの濃度は、100ppmを下回っているくらいの色になっているように見えるが、50ppmは割っていないというところ。
水溶液Bは前回とほぼ変わらずの200PPM程度かというところ。TDSは未測定。測定次第書くが、前回が前回だったのでうーんというところ。

結論
中和法を用いて作成した微酸性次亜塩素酸水は、「屋内且つ日陰で丸2か月以上持つ」でした。
大体巷で言われている通りで、恐らくめどとしては3ヶ月かなと。
ポイントとして以下
  • 濃度はやっぱり目減りする
  • テスターを使わないと、見た目だけでは濃度がわからない
  • 2か月以上もつとはいえ、じゃあ6ヶ月後大丈夫かと言われるとNO
これを踏まえて、
  • 実用濃度のものは濃い目に作成した方がいい(100ppmを狙って作っておくと、最低濃度30ppmになるまでの時間が稼げる)
  • 市販の次亜塩素酸水は買えない(製造日が書かれているものは除く)
  • 特に水溶液Bの濃度には気をつける(水で希釈して濃度調整するため)

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