2018年6月23日土曜日

Corel Graphics Suiteの御作法が面白い。(adobe photoshopやillustratorに払い続ける必要性は無い)

僕はadobeユーザなのだけれども、サブスクリプション商売に嫌気が差し始めており、Corelに乗り換えようとしている。
まだやり始めたばかりだけれども、ワントップで進める分には十分進められることが分かった。
ポイントとしては、
●CorelDRAWとCorel PHOTO-PAINT共通
・完全互換は諦める
 大体Photoshopとillustrator両方ともバージョン互換が取れないくらいなので、他社ソフトに求めすぎるのは酷。

・ショートカットを極力PhotoshopとIllustratorに合わせる
 まず戸惑うのは拡縮がCTRL+SPACEで出来なかったりすることだけれども(マウス中ボタンとスクロールで拡縮・移動する)、それよりいつも使う選択範囲やパス選択ツールなど、よく使うもののショートカットを変更する。
 変更の仕方は、ツールボックスにあるものならば、変更したいツールアイコンを右クリック>カスタマイズ>ツールバーの項目>プロパティで、コマンドプロパティを表示して、ショートカットキーから新規のショートカットを入力、既存のshortcut keyを削除する。
 勿論オプションからカスタマイズをたどって、コマンドから変更も出来る。
 これで操作性はほぼトレースすることが出来る。

・用語の相違に慣れる
 アウトラインを曲線、パス選択ツールが整形ツール、レイヤーをオブジェクト、効果をレンズ、のように、用語が変わっているものが多い。いつものアレが無い、と思うのはしようが無いこと。あとは慣れ。

・ネガティブポイントは、設定を弄っていると何故か落ちる。
 何でだろう。

●Corel PHOTO-PAINT
・選択範囲の御作法が、Photoshopと違うのが、一番驚くところだと思う。
Photoshopの場合、選択範囲を取ることで、色んな基準を作っていくが、なんと選択範囲(長方形マスクツール)やアルファ付きレイヤー(オブジェクト)に吸着しない
いつものびたっと吸着する感じを期待すると、全くしないので戸惑うことがある。特にピクセル単位でいじることが多いと、余計にそう思う。
ただ、結構そこら辺優秀のようで、狙ったところにルーラーを持って行くことはそんなに苦痛では無い。

・互換性には期待しない
psdファイルの互換性は、グループ内グループやラスターデータの保持はしてくれるが、その他の効果(レイヤー効果等)は互換性が無い。
もしadobeユーザと作業するなら、完成データでやりとりするのが適当。
レイヤーは保持する(レイヤー情報は保持しない)ので、マージモードは通常でレイヤーを重ねる分には問題ない。

アドバンテージは、処理が精緻で素早いこと。マージモードはリアルタイムで変わるし、フィルタやレンズの処理も速い。フットプリントが小さいからなのか、最適化が進んでいるのか。
精緻さは、Photoshop以上Gimp未満という感じ。効果・処理をするなら、Photoshopよりもこちらの方が良いと思う。

●CorelDRAW
・パスの考え方がIllustratorとちょっと違う。Illustratorなら、1パス1表示だが、1表示の中に複数のパスを含めることが出来る。
パス内グループとでも言えば良いのだろうか。グループという概念もあるので、グループ内パス内グループのパス、というのもあり得る。
illustratorのように、アピアランスで複数の線を与えるようなことは出来なさそうなので、そういう意味では汎用性の高い(Illustratorに縛られない)データが作れる。
逆に言えば、Illustratorで慣れた作業がすぐにCorelDRAWで実現できないのが難点か。
アドバンテージとしては、Illustratorにはない曲線への対応だろうか。パスの考え方が凄く面白く、Illustratorよりも「パスでイラストを描く」ことについて複雑な心境になることがない。

・画像は必ず埋め込む
Illustratorだと「リンクファイル」という考え方があるが、DRAWにはない。なので、リンク付きaiを開くと、リンク情報はごっそり抜け落ちた状態で表示される。
逆に埋め込んでしまえば、編集はPHOTO-PAINTと連携で編集できる。
Illustratorとは違ってページモノが作りやすい(エクセルのシートのように作れる)ので、indesignライクに使うことも出来る。

●まとめ
基本機能は同じだけれども、設計思想の違いがあるから最終的な出来上がりが異なるのが面白い。
Corel PHOTO-PAINTは、やっぱり写真編集に対して特化している感があるし、CorelDRAWはベクターラインアートや、簡易的なCAD方向に振ってある。
PhotoshopやIllustratorは、そういう意味では凄く中途半端ではある。
中途半端だからこその使い勝手の良さ、というところもあるけれども。
CorelDRAW Graphics Suiteは買い切り5万円程度なので(バージョンアップしたら大抵優待の案内も来る)、adobeユーザーだった人や、adobeに金を払いたくないが同等のGraphics Suiteが欲しい人にはお勧め。
逆に職業訓練の一環としてならば、おとなしくadobeに金を払うべき。
Essentialsを買うのも手だと思おう。ハイアマチュアでなければ、GrapicsSuite程の内容を使わないと思う。
以下は日経が出してるEssentialのニュースリリース。
http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0480771_04.pdf
それこそ満足できなければGS買えば良いだけだしね。

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